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抗ヒスタミン薬の投与


抗ヒスタミン薬の投与は花粉症でよくみられる、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目の痒みといった、既に出てしまったアレルギー症状を緩和するためによく用いられています。


抗ヒスタミン薬はヒスタミン()の作用を抑え、脳からくしゃみ・鼻水を出す命令を出させなくする薬で、くしゃみ・鼻水・かゆみがひどい時によく服用されていますが、重度の症状にはあまり効果がありません。


抗ヒスタミン薬は飲んで数時間以内に効果がある第一次抗ヒスタミン薬と、飲んで数日から1週間以上服用して効果がある第二次抗ヒスタミン薬に分けられます。


第一次抗ヒスタミン薬は薬局などで購入できますが(薬剤師が在住している薬局)、第二次抗ヒスタミン薬は医師の処方箋が必要となります。


抗ヒスタミン薬は中枢神経に作用するため、眠気・だるさ・めまい・口渇・下痢・便秘などの副作用がでることがありますので、車の運転、細かい作業をする方は注意しましょう。


また抗ヒスタミン薬はアルコールと一緒に服用すると薬の効果が強く現われることがありますので、お酒と一緒に服用することは避けたほうが良いでしょう。


身近なところでは、さまざまな市販薬(かぜ薬・アレルギー治療薬・乗り物酔いの薬・睡眠補助薬)にも抗ヒスタミン薬が入っています。抗ヒスタミン薬の種類により副作用も違ってきますので、薬局などで購入するときは有効成分を確認するか、薬剤師の方に相談してから購入することをおすすめします。


ヒスタミンとは、アレルゲン(花粉など)に反応して血液中の肥満細胞などから放出されるアミノ酸のヒスチジンから合成される一種で、鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどのアレルギー症状の原因になる物質です。


 主な抗ヒスタミン薬



◎ポララミン


代表的な抗ヒスタミン薬で、ヒスタミンの働きを抑え、鼻水やくしゃみを止める働きの他、皮膚病のかゆみをやわらげたりしますが、鼻づまりにはあまり効果がありません。眠気を催すときもあります。


◎ぺリアクチン


アレルギー性疾患の他、風邪などの鼻水の症状がでたときにも処方されます。食欲中枢が刺激されますので、食欲が増したり、眠気や倦怠感、口やのどの渇き、下痢、頻尿になることがあります。


◎ザデジン


ヒスタミンの働きを抑え、気管や鼻粘膜の過敏性を弱める働きを促します。眠気や喉の渇きを催すことがあります。


◎ニポラジン


ヒスタミンをブロックし、かゆみ、くしゃみ、せきなどの他、また気管支喘息・アレルギー性鼻炎に効果的です。他の抗ヒスタミン薬に比べ、持続時間が長いことが特徴です。眠気を催すときもあります。


◎タベジール


他の抗ヒスタミン薬に比べ即効性が高く、アレルギー性疾患の他、鼻水に効きます。眠気を催すときもあります。


◎アタラックスP


鼻水やくしゃみを止める働きの他、皮膚病のかゆみをやわらげたり、神経症の症状(不安・緊張・うつ気分)なども改善します。眠気・倦怠感・発疹・肝機能障害や、口やのどの渇き、食欲不振などが起こることがあります。


◎セルテクト


アトピー性皮膚炎などのかゆみがあるときに処方されたり、気管支喘息のコントロール補助薬として処方されることもあります。眠気を催すときもあります。


◎ゼスラン


喘息・アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎・じんま疹などのアレルギー症状を抑える薬です。他の抗ヒスタミン薬に比べ、持続時間が長いことが特徴ですが、眠気を催したり、便秘や下痢などの腹部症状、口が渇くことがあります。


また、ヒスタミンは、睡眠・覚醒リズムの調節・食欲の調節・痛みの感受性などを制御している、特殊な神経細胞が放出する重要な伝達物質でもあります。




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